高血圧緊急症の対応一覧表とアダラートの関係

アダラートは高血圧治療や狭心症治療に汎用される薬です。カルシウム拮抗薬に分類され、血圧を下げる効果が高いことからアダラートは当初は使いづらいと考えられていました。アダラートの投与によって急激に血圧が低下するため、血圧を望んだ領域に入れるのにはモニタリングが必要だったからです。しかし、徐放剤が開発されたことによって血圧管理に使用することが容易になり、アダラートは高血圧治療や狭心症治療によく用いられるようになっています。
その効果の高さから高血圧緊急症の際に使いたいと考えてしまいがちですが、それはやってはならないことの一つです。高血圧緊急症という名前から血圧を下げようと考えてしまうものですが、急激な血圧の低下は虚血による死亡リスクを高めてしまうからです。こういったよくありそうなミスの一覧表はどの病院でも準備されていますが、いざというときに一覧表に目がいかないと研修医はミスを犯しかねません。一覧表に頼らずに内容を理解しておくことが大切です。
高血圧緊急症は頭蓋内での疾患が引き金となって意識障害が起こっていることがあります。高血圧脳症がその典型的なものであり、脳内の血圧が自律神経で制御できないほどに上昇し、血管から水分がしみ出ることによって頭蓋内圧が上昇することがこういった重篤な症状が出てしまう原因です。血圧が高いことが原因となって頭蓋内圧が上がっていることが問題であって、血圧を下げてもそれがすぐに頭蓋内圧が下がるわけではありません。そのため、ここで血圧を下げると脳が虚血状態になってしまって行為障害を残したり死亡につながったりしてしまうことになるのです。こういった理解をしておくことにより一覧表に頼らない治療方針の確定を行うことが大切です。